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サイクル落語 「ん 廻し」 [銀輪亭 車楽]

こんばんは! 銀輪亭車楽です。
毎度のお運びありがとうございます。本日の噺はサイクル落語第2弾「ん 廻し」という一席。
おなじみの面々が監督宅に集まってなにやら談合しておりますな。果たして今回はどんな騒ぎとなるのやら・・・。

「おぅ、みんな集まったかい?
今日はほかでもねぇ、この間のツールで若旦那が優勝しただろ。それでスポンサーの上総屋さんから”チームのみんなになにか旨いものでもご馳走してやれ”ってんで集まってもらったのよ。」
「うれしいじゃねえか、みんな。それで、監督、なにを食わしてくれるんですかい?」
「そうがっつくんじゃねえよ。袖ヶ浦に俺の知り合いがいてな、そこで”ミライ”っていう、うめえモロコシを作ってるんだ。今が旬でな。明日のサイクリングの仲間に食べてもらおうと買ってきたんだが、ついでにテメエたちの分も買ってきてやったって寸法だ。」
「そいつは、ありがてぇ。早く食いましょうや。」
「まぁ、まちなって。ただで食わせるのも面白くねぇ。”ん 廻し”でうまく答えたやつにだけ食わそうと思っているのよ・・・」

「監督、その”ん 廻し”ってのは一体どうやるんで??」
「若旦那、よく聞いてくれた。
簡単に言えば”ん”の文字の入った言葉を思いついたら、モロコシ1本差し上げようって訳だな。
たとえば”じてんしゃ”って言葉には”ん”の文字が1つ入っているだろう? そしたら1本進呈だ。
俺たちは自転車選手だ。そこで、自転車選手の名前に限るっていうシバリをつけようと思うんだが、どうだい?」
「わかりやした。どうだい、みんな。文句はねぇな!?」
「おう。」
「いいよ!」
「よーし、決まった! それじゃあ俺が手本を見せるからな。よ~く聞いとけ。
う~ん、そうだなぁ・・・こんなのどうだ。ミゲール・インデュライン。
”ん”の文字は2つだ。これで2本いただきよ!」
「さっすが、監督。うめえもんだ・・・」
「さっ、誰かやってみな!」

「はい、はい、は~い!」
「おっ、八つぁん、早いな。」
「えっとね、ん~、ん~、う~ん・・・ん~・・・ん、んっと・・・」
「なんだい、うんうんうなって。早いなと思ったらやっぱり答え考えてないんだろ!? しょうがねえから、後まわしだ。次はだれだい?」
「んじゃ、あっしが・・・」
「おっ、やってみねぇ。」
「イヴァン・バッソ」
「ジロは残念だったな。まぁ、俺の贔屓じゃないからどうでもいいが・・・。”ん”の文字は1つだね?ほら、1本とっときな。」

「コンタドール!」
「ん、パリ~ニースの優勝者だね?ディスカバリーも選手層が厚いな。ほら、1本。」

フランク・ヴァン・デン・ブルック!」
「ひとりで3本か、やるねえ! VDBか懐かしいなぁ、今なにやってるんだろう?」

「負けてられねぇ、こっちは三連発だ! 
アレクサンドル・ビノクロフ、カシェキン、クレーデン!!」
「アスタナの3人衆で3本。ツールの活躍が楽しみだな・・・」

「こっちは、スプリンター三連発でいくぞ・・・
ボーネン、マキュアン、アレッサンドロ・ペタッキ!」
「世界の三大スプリンターだな? はいよっ、3本」

「はい、はい、は~い!」
「八つぁん、今度はだいじょうぶだろうな?」
「スプリンターの名前を三ついえばいいんだよね、監督・・・」
「なんか違う気もするけど・・・。まぁ、やってごらんよ!」
「ザベル、フレイレ、チッポリーニ!!」
「えっ??」
「いい? ザベル、フレイレ、チッポリーニ!!」
「どこに”ん”の文字があるんだい、八つぁん? しっかりしろよ! ”ん 廻し”やってんだよ。ルールがわからなきゃ最初から読み直しだな。はい、後まわし!」

「しかし、カタカナばかりで目が痛いね。誰か日本の選手でやってくれないか?
フミ、お前たしか日本チャンピオンだったな? やってみな!」
「そいじゃ、鈴木真理(スズキ シンリ)ってことで・・・」
「鈴木真理、いいねぇ~。今年は熊野で2ステージ連勝だ。やっぱり落語は漢字でないといけねぇよ! スカッとすらぁ。」

「はい、はい、は~い!」
「また、八つぁんかい? ”日本人なら任せておけ”って? 間違いないんだろうね? 今度ダメだったらエースから降格だよ! いいね! じゃ、やってみな。」
「シンジョウ ユキヤ!!」
「シンジョウ??」
「若手ナンバーワン! 新城幸也ですよ、監督!!」
「馬鹿だね、おまえは! あれは”新城”って書いて”あらしろ”って読むの!! はいっ、アシストに降格ね。かわいそうだから参加賞で1本やるよ。今日はもうダメみたいだから練習でもいってきな!」

「ほかにはいないかい? そこのアタッカーの康司くん、やってみな!」
「う~ん・・・お兄ちゃん!」
「なんだ??」
「だから・・・お兄ちゃん!!」
「おい、選手の名前だっての! ”ん”の文字はあるけど”お兄ちゃん”は選手の名前じゃないだろ!?」
「お兄ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃん!!!」
「・・・・。なに言ってるのかさっぱりかわからねぇや。若旦那、通訳してくれ!」
「そいじゃ、さっそく・・・。
康司くんはあの”福島晋一選手”の実の弟らしいですよ。だからお兄ちゃんは”フクシマ シンイチ”って訳で。1本くださいって言ってます・・・」
「わかった、わかった。1本やるよ。しかし、だんだんみんなおかしくなってきちゃったなぁ・・・。あれじゃ晋一の弟じゃなくて、与太郎の弟みたいだ・・・」

「だれか、呼んだぁ~?」
「うわっ、うわさをすればなんとやらだ。嫌なやつが来たねぇ・・・」
「えへへ、なんかおもちろいことやってな~い? あたいも混ぜておくれよ~」
「なんだよ、与太郎。おめえはうちのチームじゃないだろ? あっちに行きな!」
「そんなこと言わないでさぁ~。康司くんが仲間に入ってもいいってゆってるんだしぃ~」
「早いことやって、追っ払うか・・・。で、ルールはわかるの??」
「康司くんみたいにやればいいんだろ? 簡単だよ」
「わかった、わかった、早くやんねぇ!」
「じゃ、いくよぉ~。とうちゃん、かあちゃん、じいちゃん、ばあちゃん、ねぇちゃん・・・・」
「みんなでたたき出しちまいな!! 与太郎、二度と来るんじゃねえぞ! 若旦那、塩まいとくれ!!!」

「やれやれ、ひでぇめにあった・・・。気分が悪い。若旦那、最後にきれいに決めて、お開きにしよう! たのむぜ!!」
「わかりやした。それじゃぁ、ツールの覇者三連発で締めましょう・・・。
ヤン・ウルリッヒ、マルコ・パンターニ、ランス・アームストロング!!」
「いやぁ、ありがとよ。これですっきりした。ひぃ、ふぅ、みぃ、よ、で4本だ。うけっとってくれ、若旦那。」

「監督、4本じゃなくて16本いただきやす・・・」

「おい、おい、若旦那までおかしくなったら困るじゃないか。”ん”の文字は4つだぜ!」
「監督、馬鹿を言っちゃぁいけない。ランスはツールを7連覇してます・・・」

おあとがよろしいようで・・・。
またしても長々お付き合いいただきまして、ありがとうございました!

※ 27日のサイクリングの参加賞で”ミライ”ご馳走しますね。天気は良さそうです。「ん 廻し」やってみます??

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☆★サイクル落語  「若旦那のマイヨ・ジョーヌ」★☆ [銀輪亭 車楽]

こんばんは。「銀輪亭車楽」ことNantaroです。
本日は寄席にお運びいただき、ありがとうございます。しばしのお付き合いを願います!

本日の噺は「若旦那のマイヨ・ジョーヌ」の一席。
ツール・ド・北海道に参戦した若旦那の活躍やいかに!
登場人物は勘当された若旦那、熊さん、八つぁん、与太郎、ご隠居など、おなじみの面々。実際のツール・ド・北海道は夏開催ですが、落語となると舞台は真冬っていうことになりますな・・・。

「こんちは!」
「おや、上総屋の若旦那、いらっしゃい。 ”ツール・ド・北海道” じゃたいした活躍だったそうじゃないか。まぁ、おあがりよ」
「それじゃご隠居、ちょっくらお邪魔しますよ」
「初出場で優勝しちまったんだってねぇ。すごいじゃないか」
「そうなんですよ。おかげでね、”上総屋の株が上がった”なんて、おとっつぁんも機嫌直しまして、晴れて勘当も解けたってわけですよ。いやぁ~、ご隠居にあの黄色いリーダージャージ姿みせてやりたかったなぁ・・・」
「そりゃぁよかったね、若旦那。で、リーダーってのは黄色いジャージを着るのかい?」
「えぇ、北海道だけあって数の子の黄色なんですよ、これが」
「じゃぁ、あの緑の水玉模様はなんだい?」
「ありゃぁ山岳賞ジャージって言ってね、マリモのデザインなんですよ。それでスプリント賞ジャージは水色がかった白でね、流氷見学ツアー会社がスポンサーで」

「しかし、真冬の北海道は寒かったろう?」
「そりゃもう、大変なもんで・・・。江戸とくらべたらおどろいちゃいますね。
第4ステージのチームタイムトライアルは苦しかった。
ひとりづつ先頭交代するでしょ。あんまり長く先頭を引いてると、風に冷やされて凍っちゃうんですから。凍り始めたなと思ったら交代。後ろに下がると風が来ないから、融けるまで待機。
凍ったら下がる、融けたら先頭に立つの繰り返しで・・・」
「エースの八つぁんは気の毒だったらしいね」
「あれは監督の熊さんが悪い。八つぁんに先頭を引かせすぎちまったんですよ。凍傷おこしてそのままリタイヤでさぁ。
おかげでアタシがエースの代役になったわけで。人生わかりませんね」

「北海道は広いってほんとうなのかい?」
「広いなんてもんじゃないですね。もう、むやみに広い。
第9ステージはいちばん長い距離を走るんですがね。230キロ先のゴール地点がスタートラインから見えるんですよ。まっすぐな道が一本ず~っとつづいてましてね、両側は果てしなく白い雪原が広がってんですよ。気が遠くなりました。
次の第10ステージが個人タイムトライアルだから、総合上位の選手は動かないだろうってんで、アタックバンバンかかるんだけどね、どこまで逃げてもずっと見えてる。これじゃぁ逃げ切れやしません。
集団ものんびりしたもんで、アタシなんか寝ちゃいましたよ。
結局集団スプリントになりまして、あの与太郎がステージ優勝してリーダージャージ。
翌日の個人タイムトライアルも与太郎が勝ちましてね、表彰台で鼻の下のばしてました。あいつは何も考えてねぇからプレッシャーなんか感じないんですよ。だから強い。
えっ、アタシですか?この時点で与太郎から3分07秒遅れの6位でした。まぁ、山岳じゃアタシの方が強いんで焦ってはいませんでしたよ」

「で、肝心の山岳ステージはどうだったんだい?若旦那」
「第18ステージは山岳ステージですよ。勝負どころでね。リーダーの与太郎から2分18秒遅れの2位の絶好の位置で。
今日は勝負かけてやろうと思って、序盤からアタックしようとすると、他のチームのやつらが笑うんですよ。ひとりで行くと熊にやられるってわけですな。道路わきの標識には”熊出没 注意!”なんて書いてありますが、「熊」が怖くて落語がやれるかっ、てんでアタックしました。
おどろきましたね。出たんですよ、ほんとに!
山みたいにでかいんですから。
さいなら~、って引き返しましたね、集団まで。
アタックに足使っちまったんで集団からは遅れるし、アタシのツールもここまでかな?なんて思ったもんです。
それでも一生懸命集団を追いかけてたら、バタバタ倒れているメイン集団に出くわしたんですよ。
あちゃぁ~、集団落車だ! と思ったら様子がおかしい。みんな動かねぇんですから。与太郎のやつも倒れてました。よっぽど先に行こうかなとも思いましたが、そりゃぁ、スポーツマン精神ってやつに反するでしょ。与太郎にビンタ食らわしましてね、そしたら野郎とぼけた声で”あぁ、若旦那、熊のやつ行っちまいましたか?”なんてぬかしやがる。なんのこたぁねぇ、みんな熊と鉢合わせして、死んだ振りしてただけだったんで・・・。
第18ステージはそんなこんなで無事集団に復帰しました。その後マリモジャージの飛脚の留さんと二人で抜け出しましてね。ステージ優勝は留さん、アタシは与太郎との差を51秒差まで詰めましたね。第19ステージが最後の山岳なんで、逆転は出来るなと。次の山岳で3分もリードすれば与太郎に2分の差です。最終21ステージの個人TTも逃げ切れる可能性あるじゃないですか!
ところが19ステージでまさかの大事件が発生しまして。へこみましたよ・・・」

「何が起こったの!? ドーピングでもやらかしたのかい?」
「まさか! ドーピングなんかしたら、優勝できないでしょ? しっかりしてくださいよ、ご隠居」
「そうだった、そうだった。海の向こうの仏蘭西なんて国じゃ、優勝が取り消されたんだってねぇ」
「おいらだって江戸っ子だ! そんな汚ねぇマネはしませんや。
今年は暖冬だったでしょ。雪じゃなくて雨が降っちまったんですよ。雨ったってこっちのと違いますからね。なんせ寒いんですから・・・。
雨がこうパラパラと降ってきますと地面にとどく前に凍るんですよ。針みたいになってアスファルトに突き刺さるんですからたちが悪いや。怪我する奴はいるわ、パンクは続出するわで結局この19ステージはキャンセル。20ステージは平坦で与太郎とアタシは集団ゴール。逆転の可能性はほとんど無くなっちまいやした」

「最終21ステージは個人TTですよ。TTは与太郎のほうが速いし、与太郎に50秒差で負けてんですから。ただこの日は朝から地吹雪がすごくて、もしかしたらなにか起こるんじゃないかと、それだけを期待してスタートしたんですよ。
横風が強くて与太郎もアタシも当然ノーマルホイールです。タイム差変わらずで第一チェックを通過。その頃から地吹雪が止んで。これが天佑でした。ひらめいたんですよ。走りながらリアホイールのリムにボトルの水を少しずつかけたんです。
なんせ寒いんですから。
氷がこうリムの上でどんどん成長しまして、ノーマルホイールがディープリムに、そしてディスクホイールにあっという間に変身ですよ。これでペースが上がりましたね。与太郎は体力に任せて知恵が働きませんから、相変わらずノーマルホイールでがむしゃらに回してるだけで・・・。
ゴールしてからは祈るだけです。カウントダウンが始まって・・・5,4,3,2,1,0・・・1,2,3,4,5・・・。
やっちゃいました!!
8秒差で逆転! 
レモンの再来だ、なんて言われて、いい気持ちだった・・・自転車競技に感謝しましたね」

「いやぁ、いい話を聞かせてくれて、ありがとよ、若旦那。
もういっちまうのかい? 最後にその黄色いジャージってのを見せてくれないか!?」
「いやぁ~ご隠居、持ってないんですよ」
「えっ? だって若旦那、優勝したんだろ?」
「実はね、ご隠居。レースの帰りに夕張に寄ってきたんですよ。そしたら、あの”幸せの黄色いハンカチ”思いだしちまいまして・・・」
「それで、どうしたんだい?」
「夕張市庁舎の屋上に竿たてましてね、そこにマイヨ・ジョーヌ 結んできちゃった・・・」

おあとがよろしいようで・・・。
ながのお付き合い、ありがとうございました!

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